【要約/レビュー】『純白の密告者』

2024年11月14日

書籍タイトル	純白の密告者
著者	J・D・ロブ
出版社	ハーパーコリンズ・ジャパン
発売日	2024年10月11日

どんな人におすすめの本か

ミステリーやサスペンスを好む読者、特に警察内部の闇や人間ドラマに興味がある方におすすめです。

この本の要約

『純白の密告者』は、イヴ・ダラス警部補が警察内部の腐敗に挑むミステリー小説です。悪徳警官の死に隠された真実を暴くため、イヴは仲間たちと共に事件の謎を解き明かしていきます。

第1章: 休暇からの帰還

イヴ・ダラスと彼女の夫である大富豪ロークは、ギリシャとアイルランドでの休暇を終えてニューヨークへと帰還します。休暇の中で、二人は互いの絆を深め、リフレッシュした心で新たな生活に戻る準備を整えます。イヴは日常生活への復帰に向けて気持ちを切り替え、殺人課の仲間たちとの再会も期待しつつ、日々の犯罪捜査に再び向き合おうとしています。

第2章: 不審な自殺

ニューヨークに戻ったイヴは、かつての同僚であるウェブスターから、元警部の自殺事件についての相談を持ちかけられます。元警部の遺書には深い悔恨の念が綴られていたものの、その死には何か不審な点が残されていました。イヴは本能的にこの事件が単なる自殺ではなく、他殺の可能性があると感じ、詳細な調査を開始します。

第3章: 捜査開始

イヴは元警部が取り組んでいた過去の捜査や彼が追及してきた悪徳警官たちとの関連を調査し始めます。殺人課の仲間たちの協力を得て、彼が摘発してきた悪徳警官たちが今回の事件に関わっている可能性を探ります。彼の死には一連の摘発との因果関係があるのか、イヴは慎重に糸口を辿り始めます。

第4章: 闇の組織

捜査が進むにつれ、イヴたちは警察内部に根深く浸透している組織的な腐敗の存在を発見します。その組織は、かつての悪徳警官たちをかくまい、必要とあれば隠蔽工作を行うなど、影響力を持っていたのです。イヴは警察という組織の一員でありながら、その組織の闇を暴くべく、さらなる捜査を決意します。

第5章: 仲間の支援

イヴは捜査を加速させるために、同僚のピーボディや技術専門家のフェイニー博士、そして夫であるロークの全面的なサポートを受けます。彼らの専門的な知識と、イヴを支える強力なバックアップ体制が、事件解決への道筋を明るく照らし出します。仲間たちの支援を通して、彼女はさらに事件の核心へと迫っていきます。

第6章: 新たな犠牲者

捜査が進む中、元警部と同じ手口で殺害された新たな犠牲者が発見されます。イヴはこの連続性から、今回の事件が単発の殺人ではなく、何者かの意図による連続殺人の可能性を強く疑い始めます。捜査はさらに混迷を極め、犯人の背後に潜む暗い意図を暴くために、イヴたちは慎重に足取りを進めます。

第7章: 真相への迫り

イヴたちは捜査を続ける中で、犯人が警察内部の情報に精通していることを突き止めます。これにより、警察組織内部に潜む内通者の存在が疑われ、イヴは内部の調査を進める必要に迫られます。彼女は組織内の誰が敵で、誰が味方であるのか、さらに慎重に見極めることを決意します。

第8章: 犯人との対峙

遂にイヴは犯人の正体を突き止め、彼との直接対決に臨みます。犯人との対峙において、イヴは自身の信念と正義感が試され、命がけの闘いを繰り広げることになります。事件の結末を前に、彼女は自らの信じる正義を全うする覚悟を持って、最後の対決に挑みます。

第9章: 事件の収束

事件は解決し、犯人の動機と背景が明らかになります。イヴと仲間たちは、それぞれの役割を再確認し、正義を追求する意味を再認識します。彼女は事件を通じて、自身の仕事の意義と、仲間との信頼関係の重要さを深く理解し、今後も正義を追い求める決意を新たにします。

全体を通して

『純白の密告者』は、警察内部における腐敗や組織的な隠蔽をテーマに、主人公イヴ・ダラスが真実を追求する姿が描かれた緊迫感溢れるミステリーです。彼女は組織の一員として、その中に潜む悪と対峙し、正義を貫くための困難な選択を迫られます。また、彼女の信念や仲間たちとの強い絆が物語を一層深めており、シリーズファンだけでなく、新たに本作を手に取る読者にも強いメッセージを残す作品となっています。