書籍タイトル
カスバの女
著者
竹中水前
出版社
幻冬舎
発売日
2024年3月15日
この本の要約
『カスバの女』は、竹中水前による国際派ビジネス小説です。物語は、アルジェリアの独立後、フランスの影響から脱却しようとするアルジェリアと、日本企業が繰り広げるビジネスの駆け引きを背景に展開します。七洋商事の井原が、アルジェリアの旧市街「カスバ」で、かつてパリで知り合った幸(さち)と再会する場面から物語がスタートします。国際入札に関わる複雑なビジネス戦略、そしてフランス製品に依存する現地の状況が描かれる中、二転三転する展開で読者を引き込みます。
第1章: 独立後のアルジェリア
アルジェリアが独立した1962年以降、フランスからの影響を脱しようと奮闘する現地の様子が描かれます。サハラ砂漠を通じた輸送路が国の生命線となり、日本製タイヤがその重要な役割を担う商機を得ます。
第2章: 旧市街カスバと再会
物語の中心舞台となるアルジェリアの旧市街「カスバ」で、七洋商事の井原はパリで出会った幸と再会します。この再会が物語の大きな転換点となり、物語はさらに複雑な展開を見せます。
第3章: 国際入札の駆け引き
日本とフランスの企業が国際入札に挑む中、思いもよらない事態が次々と発生。確実と思われていたニホンタイヤの落札が突如として白紙に戻り、物語は急展開を迎えます。
第4章: 複雑な人間模様
ビジネスの裏で繰り広げられる人間関係がさらに絡み合い、登場人物たちの意図や行動が次々と変わっていきます。ビジネス戦略の勝敗はもちろん、個々の人物の選択も大きく物語に影響を与えます。
全体を通して
『カスバの女』は、国際ビジネスと個々の人間模様が緊密に絡み合い、読者に先の見えないスリルを与えます。竹中水前の経験が随所に反映されており、ビジネスのリアルな側面とエキサイティングな物語が絶妙に融合しています。
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本の評価
4.5 / 5
レビュー
国際ビジネスの駆け引きが非常にリアルで、登場人物たちの人間模様も深く描かれていました。
アルジェリアの独立後の歴史的背景がリアルに描かれていて、物語に引き込まれました。
二転三転する展開が面白く、ビジネスの世界の複雑さがよく表現されています。
再会のシーンから始まるドラマが奥深く、読み応えがありました。
竹中水前の筆致が非常にリアルで、ビジネスに関する知識も豊富でした。次回作も期待しています。
まとめ
『カスバの女』は、ビジネスの裏側で繰り広げられる人間関係や国際的な駆け引きを描いたスリリングな作品です。国際ビジネスの現実的な面に加え、物語の展開も複雑で深みがあります。ビジネス小説のファンだけでなく、スリルを求める読者にもおすすめです。